社内向けの余興の多くは「見てもらう」設計です。機能する形式は「参加してもらう」設計です。参加があって初めて、同じ部屋にいた同僚たちに後日話す材料が残るからです。判断基準は、乗り気でない人が恥をかかずに入れるかどうかです。
ショーは観客をつくり、観客同士は混ざりません
出演者を呼んだ時点で、その部屋の全員が観客になります。同じ方向を向き、会話はせず、終わったときの相互の距離は1時間前とまったく同じです。
目的が「気持ちのよい一夜」ならそれで構いません。目的が「月曜日にお互いをもう少し知っている組織」なら、道具として間違っています。そして社内イベントのほとんどは、実際には後者のために開かれています。
恥をかかせない、という基準
参加型の失敗の仕方は逆向きです。自信、運動能力、笑われてもよいという態度を要求する企画は、包摂的に見えながら部屋の大半を排除します。そして静かに降りた人こそ、その会が最も届けたかった相手であることが多いのです。
役職者が部下の前で目に見えて下手になり得るなら、その人はやりません。そしてその部下もやりません。
使える基準は単純です。乗り気でない人が、自分の立場を危険にさらさずに参加できるか。計測型の体験はこれを満たします。一目で理解でき、結果は本人が望むまで公開されず、遅いことは恥になりません。
発注前の四つの問い
| 問い | 良い答えの形 |
|---|---|
| 全員が参加できるか | 身体的な条件も、事前知識も、みんなの前で演じる必要もない |
| 1回は何分か | 待つだけで夜が終わらない短さ、並ぶ価値のある長さ |
| 話す材料が残るか | 結果、スコア、順位。月曜の給湯室に存在するもの |
| 遅れて来る人や早く帰る人に効くか | 全員同時を要求する企画は、現実の社内イベントの半分を排除します |
競争がショーに勝つ理由
ランキング表示には、ショーにできないことができます。話したことのない二人に、話す理由を与えます。話題は企画そのものではなく数字であり、数字は見知らぬ相手に切り出す材料として世界で最も簡単なものです。
しかも自走します。司会を立てる必要がなく、会場が静まる瞬間も必要なく、来る人と帰る人を何も壊さずに吸収します。
よくある質問
- 社内イベントには何が向いていますか
- 見るのではなく参加する形式で、自信や運動能力を必要とせず、後で話せる結果が残るものです。ショーは観客をつくり、観客は来たときと同じ距離のまま帰ります。
- なぜ懇親企画は不発に終わりやすいのですか
- 自信や運動能力、笑われてもよいという態度を求めるからです。包摂的に見えて部屋の大半を排除し、静かに降りた人こそ最も届けたかった相手であることが多いためです。
- 1人あたりの所要時間はどれくらいが適切ですか
- 待つだけで夜が終わらない短さと、並ぶ価値のある長さの間です。数分程度なら流れが止まらず、遅れて来る人や早く帰る人がいても運営が崩れません。