社内向けのeスポーツ大会の多くは、もともと参加するつもりだった層にしか届きません。それ以外に届く形式には三つの性質があります。操作がすでに体で知っている動作に対応していること、1回が「試す」で済む短さであること、そして結果が本人の意思で初めて公開されることです。
参加人数は「誰が参加したか」を隠します
社内大会は通常、良好な参加人数を報告します。その数字は正しいものです。隠れているのは、参加したのが「もともとやる人たち」だという事実です。自己選択で集まった層であり、その催しが企画された理由ではまずありません。
届けたかった同僚たちは見ていました。彼らから見れば、その大会はショーでした。そしてショーは観客をつくります。
参加の顔ぶれを変える三つの性質
一つ目。操作が、すでにその人の手に入っている動作に対応していること。運転は最も分かりやすい例です。コントローラーを握ったことのない人でも、ハンドルは握ったことがあります。対応は即座です。覚える必要のある操作体系は、人前で初心者になることを要求します。それこそが避けられている当のものです。
二つ目。1回が、覚悟なしに試せる短さであること。2分なら肩をすくめて済みます。20分は決断です。迷っている人は、同僚の前で決断しません。
三つ目。結果が、本人が望むまで非公開であること。本人が載せたいときだけランキングに載るタイムは、参加のリスクをまるごと取り除きます。
人は競うことを避けているのではありません。学んでいる姿を見られることを避けています。
参加人数の代わりに測るもの
| 数字 | 何が分かるか |
|---|---|
| 初参加者数 | もともとやる層を越えたことを示す唯一の数字 |
| 全社員に対する参加率 | 延べ参加数は、常連が何度も回すことで水増しされます |
| 1人あたりの再挑戦数 | 一度試されたかではなく、戻る価値があったか |
| 最後の1時間の回転数 | 形式が場を持たせたか、早々に観客を使い切ったか |
日本で数字以上に効く理由
日本は競技性のあるゲームの大会が、規模も階層も多い市場です。社内版も物珍しい企画ではなく、認知された形式として扱われます。だからこそ提案しやすく、同じ理由で外しやすい。既定の設計は熱心な層に届き、その層が十分に厚いために参加人数は立派に見え、部屋は手つかずのまま残ります。
よくある質問
- ゲームをしない社員にも参加してもらうには
- すでに体で知っている動作に対応した操作、覚悟なしに試せる短い1回、そして本人が望むまで非公開の結果。この三つです。人は競うことではなく、学んでいる姿を見られることを避けています。
- なぜ社内eスポーツ大会は部屋の大半に届かないのですか
- 参加人数が正しく、かつ誤解を招くからです。参加したのはもともとやる層であり、自己選択で集まった人たちです。催しが企画された理由ではまずなく、それ以外の全員は見ていただけです。
- 社内大会では何を測るべきですか
- 延べ参加数ではなく、初参加者数と全社員に対する参加率です。延べ数は常連の回転で水増しされます。再挑戦数と最後の1時間の回転数は、形式が場を持たせたかを示します。